古事記スクール

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天の声、あらわる!!

~これまでのお話~

産気づいたトヨタマビメは産屋の中に籠りました。中から苦しそうな声が聞こえてきてヤマサチは、居ても立っても居られない感じでした

 

 

kojikista88.hatenablog.com

 

 

産屋の中からトヨタマビメの呻き声が聞こえてきます。

 

ううー

 

あうー

 

うおーん

 

声は大きくなり、苦しんでいる様子が伝わってきます

 

「ああ、トヨタマビメ…

 

今すぐにでも助けてやりたい!

 

しかし、オレは産屋の中に入ることもできない…くそっ!!」

 

ヤマサチは愛するトヨタマビメが苦しんでいるのに何もできない自分を歯がゆく思っていました

 

その時です!!

 

「ヤマサチよ!

 

 産屋に入れ!!

 

 そしてトヨタマビメを助けるのだ!」

 

ヤマサチはびっくりしました

 

「誰だ!?

 

オレに語りかけてくるのは!!?

 

まさか…

 

もののけの類か!!?」

 

「落ち着くのだヤマサチよ

 

ワシは『天の声』だ」

 

「て、天の声???」

 

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驚くヤマサチに天の声は続けました

 

「そうだ、天の声だ

 

 ワシの声に従うのだ」

 

ヤマサチは答えました

 

「し、しかし!

 

 オレはトヨタマビメと約束したんだ

 

 絶対に産屋を覗いたりしないと!」

 

天の声は鼻で笑いました

 

「ふんっ

 

ヤマサチよ、今の状況をどう思う?

 

このままトヨタマビメを見放すというのか?

 

苦しんでいる妻に手を差し伸べぬと?

 

約束だって???

 

トヨタマビメを救うのと約束、どっちが大切だ?

 

それに

 

天地開闢以来、この世には数多の「優しい嘘」が生まれてきた

 

それは今後も増え続けるだろう…

 

いつだって『優しい嘘』は許されるのだ」

 

ヤマサチは考えました

 

そして冷静に答えました

 

「なんか論点ズレてない?」

 

天の声はイライラしながら答えました

 

「産屋の中を見たくないのか!?

 

 心の声に従え!!

 

 天の声にも従え!!

 

 オレは!!

 

 オレは

 

 産屋の中を見たい!!」

 

天の声は声を荒げました

 

 

よう