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【新古事記025】朴さんとの対話

00時50分


陽は仮眠に入り、フロントバックには航と朴さんの2人が残っていた。


航は手を止めずに朴さんに語りかけた。


「朴さん、韓国はどうでしたか?」


朴さんは笑顔で言った


「楽しかったですよ、家族にも会えたし」


「寂しくないですか?韓国と日本に離れていて?ご両親のこと、心配にもなるでしょう?」


「たまに会うからいいんですよ。それに妹が近くに住んでいるので安心です」


朴さんは続けた。


「親は私に結婚して欲しいみたいですけど。昔は、私の方が結婚したいと、思っていたんですけどねー。氷川さん、どっかにいい人いませんかね?」


航は紹介するあてなどなかったけれど話を合わせた


「どんな人がいいんですか?」


「私、ファザコンなんですよー


一番好きなのは…」


と言って朴さんがあげた名前は、有名な日本のアニメに登場する…お調子者の探偵だった。そのアニメは航の娘も好きで、時々一緒に娘と見ることがあった。


「えー、あんなのがいいんですか?」


「だって、一緒にいて楽しそうじゃないですか」


「名探偵でなく迷探偵でしょ?


さすがにちょっと年上すぎませんか?」


「確か38歳ですよ。私の9個上か…。ギリセーフですかね?」


「え?あの人、38歳なんですか?僕より7個も下だったんだ?完全に年上だと思ってた」


すると朴さんはA4の用紙を一枚取り出し、ボールペンで、あっという間にチョビヒゲの迷探偵を書き上げた。


「へーー、うまいですね、そっくりだ」


「私、絵を描くのが大好きで。日本のアニメも大好きで。だから日本に来たんですよ」


「へー、ビザとかどうなんです?僕、全然わからないんですけど?」


「学生の時、ワーホリで日本に来たことがあって。今は5年のビザを持ってます。5年のビザってなかなか取れないんですよ。今、4年目ですね。最初は九州の旅館で住み込みで働きました。その後が大阪、そして現在に至る…です。どんどん東に来てます。大阪が一番好きですよ、住みやすいし、お金かからないし。


氷川さん、新今宮って知ってますか?」


航は朴さんのタフな人生譚に引き込まれた。