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【新古事記146】タカシ×タカシ

「タカシ×タカシ?


ああ、プロレスのマスクを被ったコンビだろ?


聖、好きだったもんなぁ」


聖は嬉しそうに言った。


「そうそう!


フジカワとモリのコンビが最高だったよねー


「ハヤシさん!」

「ハヤシじゃないよ、モリだよっ」


って掛け合いがねー。


あの二人、高校生の時からコンビ組んでたのよ」


「へー、あの二人、高校の同級生なの?


それにしても…


聖の笑いのツボがオレにはわからん」


「でもかなり売れてたじゃん。


アレがわからないヨウのが変わってんだよ」


「そおかなぁ???」


タカシ×タカシはやや遅咲きのお笑いコンビで、陽と聖が付き合いだした3年前にブレイクした。その頃は連日テレビに出ていたが、今では全くその姿を見ることはなかった。


「お笑いの世界も大変なんだろうな…


いわゆる一発屋ってやつだよな。


あの人たち、今40歳くらいだろ?何してるんだろうなぁ???」


そこへ女性店員がやってきた。


「はい、生姜焼き定食とチャーハン」


女性店員は無表情のままお盆をテーブルの上に置いた。


「うわー、うまそー


いただきまーす」


陽は割り箸を割ると生姜焼き定食を食べ始めた。聖は小皿にチャーハンをよそうと陽に差し出した。


「はい、どうぞ」


「あ、ありがと」


陽は小皿のチャーハンを受け取った。


「それじゃ、わたしもいただきまーす」


聖のチャーハンにはネギが入っていなかった。聖はチャーハンを頬張りながら厨房をチラリと見た。


目のあった大将がニコリと笑う。聖は大将にウインクして返した。


ネギが苦手な聖はいつもネギ抜きチャーハンを頼んでいた。大将はそれを覚えていてくれているのだった。


「おいしーっ!


キングのチャーハン、最高っ!!」


「生姜焼きもうまいぞ。


ほれ」


陽は豚肉を一切れつまみ、聖のチャーハンに乗せた。


「ありがとう」


いつもより遅めの夕食が始まった。