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【新古事記175】トランス

「誰が下僕よ!?」


カナコが言うとノブナガが答えた。


「決まっておろうが!


お前ともやしだ。


さあオレ様について来い!!


カーッカッカッカッカカッ!!」


カナコは不満そうな顔をしつつ、ノブナガの後を追った。陽と聖はさらにその後を追った。


ノブナガとカナコは並んで拝殿の前に立った。陽には背筋が伸びたその後ろ姿がとても美しく見えた。


「ノブナガさんもかなぶんも…


神様をとっても大切に思っているんだね」


横にいる聖がポツリと呟いた。

 

「ヨウくん、ひーちゃん、おまたせ!!」


ノブナガとカナコがお参りを終えると、陽と聖は並んで社殿に向けて歩み出た。


聖は500円玉を賽銭箱に放り込み、すず紐を振った。


シャラン、シャラン


そして聖は陽の方を見た。2人で合わせて深く頭を下げる。


「せ〜の」


パンッ!

パンッ!


陽は聖の声に合わせて柏手を打った。


手を合わせ目を閉じると陽は何かと繋がるのを感じた。そしてすぐに上半身が時計回りにゆっくりと揺れ出した。


(なんだ?これ?)


一瞬、戸惑ったがすぐに考えることが面倒くさくなり、陽は考えるのをやめた。


(なんて気持ちいいんだろう…)


陽の全身を心地よい何かが包み込んでいるようだった。


もっと長くこの感覚を味わっていたいと思ったが、陽は意識的に現実の世界に戻ることにした。


(これからラーメン食べに行かなきゃ)


パッと目を開け、ゆっくりと右に首を振った。


「ヨウ、大丈夫?」


聖が心配そうに陽の顔を覗き込んでいた。


「う、うん…大丈夫だよ」


陽は正面に向き直り、深々と頭を下げた。


少し遅れて聖も頭を下げた。