「はぁ…
そんなこと、天地がひっくり返ってもないわ…」
カナコが頭を抑えながら言った。
すると巫女さんが笑いながら言った。
「ノブナガさん…
私、ノブナガさんのような男性、好きですよ」
「ですよね…お姉さん…
…って!!?
え"〜〜っ!!」
カナコがおかしな声で叫んだ。ノブナガは目を瞑り、腕を組んだ。
「フッフッフ
聞いたか?カナコ!!
教養のあるレディにはオレ様の魅力がちゃんとわかるのだよ!!
それに…
オレとお姉さん、やたらとフィーリング合ってたしな!!
運命の出会いってヤツだな!!
カーッカッカッカッカッ!!」
巫女さんが続けた。
「ノブナガさんは一見ふざけて見えますが、ご自身の使命を持って毎日命がけで生きています。
誤解を招くかも知れませんが…
命を捨てる覚悟も出来ている。まさにサムライのような方です。
そんな素敵な男性に惹かれない女性がいるでしょうか?」
聖がつぶやいた。
「ま、まさかの急展開!!?
ど、どうなっちゃうのかしら?」
ポンッ
ノブナガは聖に近づき、聖の両肩に手を置いた。
「聖ちゃん…聞いた通りだ。
本来ならば聖ちゃんを正妻、お姉さんを側室にすべきなのだが…
今は倫理上、それが許されない窮屈な世の中…
一夫一妻制など考えた奴は、相当モテなかったんだろうな…」
「お前のことじゃ!!」
カナコが即座に突っ込みを入れた。ノブナガは続けた。
「こうなった以上、オレは聖ちゃんから身を引こう。
もやし、お前では役不足だが致し方ない。
聖ちゃんのことを頼んだぞ!!
聖ちゃんを正妻にして、お前が中つ国の王になるのだ!!
このかわいいやつめっ!!」