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【新古事記181】帰りの参道にて

ザッザッザッ


4人は凛子に別れを告げ、玉砂利を踏みながら参道を静かに歩いていた。


しばらくすると聖が小さな声を出した。


「ううう…」


「どーしたの?ひーちゃん?」


聖は涙目になっていた。


「あたし…


凛子さんと別れるのが寂しいの」


カナコは聖の肩に手を回した。


「何言ってんのよー


大丈夫。また会えるわよー」


「だって…大阪よ?


この神社に来れば会えるってわけではないのよ?


本当に本当に…偶然の出会いだったんだわ」


ザッザッザッ


「大丈夫だ、聖ちゃん。


別に今生の別れってことでもないだろう。


それに…


聖ちゃんの寂しさはオレが埋めて…」


聖にすり寄ってきたノブナガをカナコが牽制した。


「ちょっと!!お兄ちゃん!!


ひーちゃんからは身を引くのよね?


男に二言はないのよね!?」


「うっ!!


そ、それはだなぁ…


凛子さんのあと出しじゃんけんと言うか…」


「あ〜〜っ


どこが男に二言はないのよ!!


情けなーい。


側男、情けなーい。


お兄ちゃんは今世も来世も来来世も、ずっと独身を貫くがいいわっ!!」


「ば、馬鹿者っ!!!


オレに二言はないわっ!!


ただ…」


「ただ…なによ?」


「ただ、聖ちゃんの友達を紹介してもらおうとしているだけだ!!」


「あのねぇ!!


こんな金色のジャケットを着ている人に友達なんか紹介出来るわけないでしょ!?


今だって一緒に歩きたくなんかないわよっ!!


そんなジャケット、スター錦野でも持ってないわよっ!!


それにね、凛子さんの話は社交辞令よっ!!


きっとそうだわ!!」


「うっ…


しかし、オレと凛子さんは来世で結ばれるのだ」


「だったら来世までおとなしくしてなさいよ!!」


「いや、しかし…


オレ、長生きしそうだろ?


オレなら581歳まで生きてヤマサチ超えも夢じゃないだろ?


さすがにあと540年も一人で生きていくのは寂しすぎる」


「そんなこと知らないわよ!


それに、さりげなく古事記の知識をぶっ込んでこないでよ!


581歳まで生きる?

 

そんなに長生きたら転生した凛子さんに今世で会えるでしょ?


安心して。お兄ちゃんはあと10年で死ぬわ!!


だって人間50年なんでしょ?」


「ぐっ!!


カナコ、実の兄に向かってなんてことを!!」


聖がケラケラと笑った。


「ノブナガさんとかなぶんは仲良しねー。


二人を見てると元気が出るわ。


ありがとう」


ノブナガが満足そうに頷いた。


「やはり聖ちゃんの寂しさを埋められるのはオレしかいない!!


カーッカッカッカッ!!」


「ちっ!!


このコメディアンめっ!!」


カナコが舌打ちをした。


その時、陽が口を開いた。


「ノブナガさん、ちょっといいですか?」